HOME運河の俳句 運河の俳句 6月号より 2022年5月28日 運河の俳句 山 吹 谷口 智行山吹や筏流すに巌毀ちつづ桶に蕾の桃をひさぎをりものいひのやさしひひなの日の姉は春笋を掘れり晴れても曇りても鳥の名はとき魚に訊けよ風光る 「とき魚」は深耕集の檜尾とき魚さん野遊を終へてたがひのにほひ嗅ぐ異界とは乳よりも濃き春の霧山桜師を呼ぶこゑのおのづからフェンネルや地図に健次の路地なくて下萌にAEDを広げけり今月の会員二十句斧始木霊を返す隠れ里 大久保和子蓮如忌の菅浦里の四足門 矢野典子受験子を乗せし車に道ゆづる 森井美知代鳥どちの声がほがらか春隣 水野露草美しき羽を拾ひて野に遊ぶ 松村幸代啓蟄や籠りたる母連れ出して 髙松早基子恋猫のためらはず跳ぶ舫舟 福田とも子強霜や医科に動物供養塔 木塚眞人獣医来て罠に掛かりし猪捌く 木下敦子深吉野の夜の青々と春の月 山口素基挿せるだけ菜の花挿して慈母観音 瓜坂孝依焼くといふ野趣を好まれ蕗の薹 田中久幸おもかげの安騎生あらたや春の雷 貞許泰治朝引きのかしわ売る店春めけり 山﨑隆代お遍路の列のとぎれず長谷詣 二谷久美子落雲雀地の寸前で横つ飛び 山口哲夫修二会僧貝吹き合はす別火坊 上南明江雨の日は一日眠る恋の猫 田村佐保開戦の報あり春の遊園地 早川徹母子草辻の地蔵に摘みにけり 髙嶋瑞枝 熊野の自然、風土、歴史 宇江敏勝・中上健次 熊野新聞にて運河が紹介されました! 2022年6月15日号